身近な人が孤独死したら? 清掃と適切な対応方法まとめ

身近な人が孤独死したときは?

両親や祖父母、叔父・叔母などの親戚、仲良くしている友人・知人とはこまめに連絡を取っていますか? ご家族がいる親戚や友人なら不安はありませんが、一人暮らしの方と長期にわたって連絡が取れないときには「何か良くないことが起こったのか?」と不安になるでしょう。また、警察から死亡の連絡を受けたときも、どうすれば良いのかパニックになってしまうかもしれません。
身近な人の孤独死は、誰の生活にでも起こり得る出来事です。万が一のときのために、孤独死に対応する方法について覚えておきましょう。


<身近な孤独死に対応する手順>

  1. 孤独死かどうか確認する
  2. 生きているときは119番、死亡しているときは110番に連絡
  3. 死亡が確認された状態で連絡を受けたら葬儀会社に連絡する
  4. においや汚れがあるときは特殊清掃業者に連絡する

1.孤独死かどうか確認しよう

長期間連絡が取れず、家の中で孤独死しているのかどうか分からないときもあるでしょう。親の家、祖父母の家などなら、窓やドアを破って家の中に入ることもできますが、友人や知人の家ではそうも行きません。集合住宅なら管理会社、持ち家の一戸建て住宅なら警察、賃貸住宅なら大家さんか管理会社に通報して、中を確認しましょう。

家の中を確認するための連絡先

  • 集合住宅の場合は管理会社に連絡
  • 持ち家の一戸建て住宅の場合は警察に連絡
  • 賃貸住宅の場合は大家さんか管理会社

窓やドアを破る場合も、管理会社等に連絡する場合も、いずれも家の中に入る時には「〇〇さん、いますか?」と大きな声を出すようにしましょう。単に深く眠っていて連絡が取れなくなっているだけの可能性もあるため、居住者をできる限り驚かさないように配慮します。


2.生きているときは119番、死亡しているときは110番に連絡

居住者がケガや意識不明等の重体の時は、すぐに119に電話をかけて救急車を呼びましょう。また、生きているのかどうか分からない時も、救急車を呼んで蘇生を試みます。
明らかに死亡している時は、110に電話をかけて警察に連絡し、事件性がないかどうか確かめてもらう必要があります。この時に身体を不用意に触ってしまうと、事件性があるときは殺人罪の被疑者になってしまう恐れがあります。死体に触れないように注意して、警察に連絡しましょう。


3.死亡が確認された状態で連絡を受けたら葬儀会社に連絡

すでに死亡が確認された状態で警察から引き取りを要求された時は、まずは警察に出向いて状況を聞き、その場で葬儀会社に連絡をします。警察が遠方にある場合は、葬儀会社が代わりに遺体を引き取りに行ってくれることもあります。葬儀会社に電話で連絡し、早急に対応してもらえるように依頼しましょう。
なお、葬儀会社では、遺体を一定期間安置するスペースを設けています。遺族が集まるまでに時間がかかる場合や友引等ですぐに葬儀ができない場合、また、焼却炉が混雑している場合は、数日程度なら安置してもらえます。
ただし、遺体安置は、日数と使用するドライアイスの量によって料金が決まります。安置期間が長い場合や夏場でドライアイスが大量に必要な場合は、かなりの支出になるでしょう。


<葬儀会社での遺体安置料金の目安>

1日当たりの料金
遺体安置代金 5,000~30,000円
ドライアイス代 10,000~15,000円

4.においや汚れがあるときは特殊清掃業者に連絡

死後数日経ってから発見された場合や大量出血をして亡くなった場合は、においや汚れが家の中についてしまっている可能性があります。一般的なハウスクリーニングでは対応できないケースも多いので、死亡による汚れ・臭いに関しては特殊清掃業者に連絡し、清潔にしてもらいましょう。
ただし、汚れは通常即日で落ちますが、においは取るのに3~5日ほどかかることもあります。梅雨の時期や窓を開けられない場合などには、さらに長く異臭が残るのでご注意ください。
なお、孤独死を発見したからといって、必ずしも清掃の義務があるわけではありません。清掃する必要があるのは、基本的には故人の相続人のみです。故人が持ち家で亡くなった場合はその家も相続の対象となるため、立て壊さずに継承しようと考えるなら、相続人は汚れ・臭いを消しておく必要があります。また、故人が借家で亡くなった場合は貸借権が相続の対象となるため、相続人は汚れ・においを落としてから期日までに大家に返還しなくてはいけません。

孤独死の清掃を行う特殊清掃とは

孤独死は、発見されるまでに日数を要することが多いです。数日以内に気付けばまだ良いほうで、何週間も経ってから近隣住民が異臭に気付いて警察に通報し、遺体が発見されることも珍しくありません。
死後、日数が経っている時は、汚れやにおいは簡単には落ちません。日常生活による汚れ以外に対応してくれる「特殊清掃業者」に依頼し、清潔な状態にする必要があります。特殊清掃ではどのような作業を行うのか見ていきましょう。


一般的なクリーニングでは落ちない汚れに対応

血痕や髪の毛が長期間付着した場合など、普通のハウスクリーニングでは取れない汚れに対応しているのが特殊清掃業者です。一般的な清掃業者では用いない特殊な薬剤を使って、頑固な汚れに対応していきます。
とはいえ、特殊な薬剤を使っても汚れが落ちない場合もあります。また、壁や床にキズやヘコミができている場合もあるでしょう。そのような場合には、壁紙や床材を張り替えて現状回復に努めます。壁材・床材が高価な時は、修繕費用も相応に高額になるでしょう。
稀なケースですが、壁や床の下側まで汚れが浸透していることもあります。その場合はもちろん裏側まで清掃しますが、清掃する範囲が増える分、料金が高額になってしまいます。


一般的な清掃作業では落ちないにおいにも対応

特殊清掃業者では、建物についた臭いにも対応します。特殊な薬剤を用いて根こそぎ消臭しますが、完全に臭いが取れるまでに通常3~5日はかかります。梅雨の時期や近隣住民などから臭いについて苦情が出ている場合には、通常以上に換気に時間がかかるため、1週間ほど臭いが残ることもあるでしょう。


害虫駆除

死体や食べ物などを長く放置することで、害虫が発生している可能性もあります。特殊清掃業者は害虫駆除にも対応し、被害が建物に広がらないように適切な処理を行います。
ところで、害虫駆除は単に害虫を追い出す作業ではありません。害虫が近隣に移動してしまっては迷惑がかかるので、目に見える害虫を死滅させるだけでなく、害虫の卵や巣にもアプローチし、完全に息の根を止めます。
必要に応じて建物全体に害虫を寄せ付けない処理を施すこともあります。作業が広範囲に及ぶと料金もその分高額になりますが、住宅を立て壊す予定がないときには必要な過程と言えるでしょう。


孤独死の清掃は特殊清掃に依頼しよう

急に身近な人が孤独死してしまったときは通常の清掃業者に依頼しても汚れや臭いを取り切ることはできません。孤独死の現場などを専門にした特殊清掃を依頼する必要があるので覚えておきましょう。
今や孤独死は高齢者だけの問題ではありません。特殊清掃への依頼意外にも身近な人が孤独死してしまったときの対応は覚えておきましょう。